FXの森

負け続けて7年目の初心者脱出記録

「君の名は。」?「蒲田くん」です!

今夏2大巨頭映画を観てまいりました。

感想としてはお腹いっぱい。

 

君の名は。シン・ゴジラ

の順で観ましたが、私はゴジラの方が感動しました。

 

以下感想、少しネタバレ含む

 

新海誠監督

君の名は。」の新海誠監督は「秒速5センチメートル」からのファンで、前回の「言の葉の庭」には正直がっかりしていたので、そのギャップに驚きました。

上映時間が短すぎて800円で見たことをよく覚えています。

ストーリーとしてはしっかりしているなぁと感じるものの、もうちょっとストーリーの中身を詰めて欲しかったなぁというのが正直な感想。

しかし、『君の名は。』でそんな前作での不満感を吹き飛ばしてくれました。

素晴らしかった。

アニメ映画として、オタクにだけ観てもらうような作品ではなかった。

RADWIMPSという若者に支持を集めているバンドをふんだんに使って、ジブリ作品並の大衆感というものを映画全体に装飾したかのよう。

青春物としての細田守監督の「時をかける少女」にも似ているが、原作なしのオリジナルでここまでの反響があるのは驚くほかない。

正直、ラッドをここまで使うのか!とも思ったが、オープニングとエンディング、それに山場と中だるみ回避としていいアクセントになっていたなと思う。

10代~30代前半の層には、かなり親しみやすい作りになっていたと感じた。

前回の「言の葉の庭」でも秦基博のEDは、「秒速~」の山崎まさよしのEDの使い方に酷似していた。

EDで物語を締めくくるような使い方であり、1曲に作品の思いを詰め込んだ形。

今回もその手法が使われているが、多数の曲をPVのようにした1番の理由は分かりやすさだと思う。

映画の要素が

・男女入れ替わり

・タイムトラベル(タイムスリップ?)

・恋愛模様

と複雑に絡み合っていて、話の筋をちゃんと1からたどるには1回の鑑賞じゃ無理がある。

そこをテンポよく「入れ替わった、時代が違った、けど会いに行く、忘れるけどまた会いに行く」と分かりやすい場面分けの為だったなと。

テンポと分かりやすさといえば、扉の開閉も多かった。

何回やるんだいと思ったが、ラーメン食べる時に箸休めとしてピリ辛もやしを食べるみたいなものかと思うと一人で納得していた。(違うか)

 

新海監督といえば美麗な映像美が特徴的で、今回も都会と電車で魅せてくれた。

そういえば今回は音楽が天門さんじゃなかった気がする。

エンドロールで名前探したけど。

察するにRADWIMPS起用に伴って、それに合わせてくれる形で作曲してくれる人で落ち着いたのかなと。

 

最初は入れ替わりでお互いの小さな願望を叶えて、心を通わせる。

入れ替わる事で起こるハプニングや恋愛の進行が、いい具合にお互いの人生に潤いを与えていく。

スマホが通じるならさっさと早く電話するなり会いに行けよ、というか今の時代ならとりあえずLINEで良くないか?って思ってた)

まぁ、そこが話の肝であり根幹である部分。

電話は通じないし、会いにはいけないわけで。

後半、お互いが会うために協力して「あの日」を回避しようとする。

しかし、会えない原因である「あの日」が楽しい記憶を消して行く。

あらがえない流れに逆らう、時代の流れを変えようと一所懸命翻弄する10代の青春がひたすらに眩しかった。

黄昏時に会えた時は感動した。

「ふ、伏線回収や!!」と感心したのは束の間、この二人が会えている時間も束の間だし、ここでどんな事話すのかはとても楽しませてもらった。

(個人的に、部活をせずバイトをこなすイケイケどんどんな現代の進んでる都会高校生ならキスするとこだよなぁと思った。そして、肝心な所でキスがないといえば「時かけ」も。ここで初で淡い青春模様を描いてしまうのか!と)

社会人なら「言われたことはちゃんと守れよーーー」と思いながら、憎い!!と感じたのかな。

 

最後は「秒速~」みたく電車ですれ違って、記憶が消えて残ったお互いの思いだけが縁を紡ぐ形で再開を果たし、出会えた時代でまた物語が始まる。

 

映画自体は長時間だが、脚本の詰め込みに対してあれだけの要素を中だるみせずに、最後には爽快感が残る様作られていたのにひどく感動した。

 

個人的に、細田守監督と2大巨頭でこれからのアニメ映画を楽しませてくれると思うとワクワクが止まらない。

次作もまた見たい。

 

君の名は。」で面白かったツイート

 

口噛み酒で「もやしもん」を思い出しました。

監督も読んでたからインスピレーション受けたのか気になる。

そして、最初にハーマンミラー(10万近くする高級デスクチェア)が描かれていた時に「高校生の癖に!!!金持ちか!!」と思ったんですが、大学生の時代の作画でしたね。

高校生の時は普通のニトリで売っているような椅子だった。

 

庵野秀明監督

エヴァンゲリオンQでこれだけ風呂敷広げてどう収拾つけるのだ」とずっと憤慨してましたが、「シン・ゴジラ」を見てそんな不満は吹き飛びました。

よかった。これで恨み続けないで済む。

そして、こちらも現代に即している点では同じだった。

2016年にゴジラが来たらこうなる!!という点でかなりリアルに描かれていた。

 

逆にあのアメリカのゴジラは、いやアメリカはなんで怪獣映画が人間ドラマにすり替わるんだ?

ムトー倒したら次は人間でしょ。

人間対世界トップクラスの軍事力を見せつけんかい!

という批判です。

映画としては楽しいですが、怪獣映画としてはゴジラじゃなくてもいいよねと思いましたね。

 

うってかわって「シン・ゴジラ」は核兵器なしに対処するのがよかった。

最初は会議の連続で、あの会議の進行度だったら最初から最終形態のゴジラ現れたら東京終わりじゃんって思わされる。

そしてツイッターで時々見かけた、あの気持ち悪い爬虫類の正体がやっと分かりました。

関東の事はよく存じ上げませんが、蒲田に現れたから「蒲田くん」なんですね。

小さく可愛く描かれると、「気持ち悪いが可愛い面もあるよね」というのは同感です。

あの蒲田くんの時に駆除の方向で動いておけば・・・って思うのは、上手く作られていると感じた。

ゴジラの謎解きや、政治の内部での問題解決、裏での情報収集、海外との渉外、自衛隊の活躍。

色々と人の格好良さが光ってて、それが組織、チームとしてのパワーにつながっていて面白かった。

あと俳優陣が豪華!あの人も出てる、この人も出てる!と勢揃いしてて、アベンジャーズ」感が醸しだされていた。

俳優陣といえば、SPに出てた俳優さんが多くて、硬派な映画には役柄がぴったりだよね!と納得の配役だと感心してた。

 

間違いなく後世に語り継がれる、時代に残る映画だと思う。

そして難しい単語や、大量の小ネタ、日本人じゃないと分からないようなニュアンスが多々あり、海外には受けないだろうなぁと思ったけど、案の定そうみたいだ。

こちらも1回では追い切れない内容であり、最初に前田敦子が出ているなんて気づかないよ。

火曜金来とか初めて知れてよかったね。

 

君の名は。」と同様ブルーレイで見返したい作品。

何度もA-B再生したいくらいに、作りこまれた格好よさがある。

逃げ惑うエキストラや、戦車などの兵器が活躍するシーンは多角的なアングルも手伝って相当男心くすぐられる作りだからだ。

何度も見たくなる面白さって、映画を一度見てファンになる人にとっては嬉しいことだよね。

あー早くまた見たい。

また見たいシーンとしては在来線や新幹線を最高に即席兵器としてふんだんに使う所だよね。

あとはビルをドミノ倒しのようにバッタンバッタンぶつける様。

この2つは大爆笑した。

ホント笑った。

そこまでやるんかい!というより、使えるものは何でも使う!という精神ならそうなるよねって納得させられる。

音楽も最高にマッチしていたし。

 

そして、最後の激励も痺れた。

脳内変換で、天皇陛下が「日本を・・・救ってほしい!!」とおっしゃられたらどうなったんだろうなぁと個人的に妄想する。

あり得ないことなんだけどね。

 

そしてそして最後に、庵野監督はどうかエヴァを面白く終わらせて欲しい・・・。

 

蒲田くん

 

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