プロポーカープレイヤーの思考
以前、講習会で木原直哉氏に会ったことがる。
氏の話を聞いている時に、すごく怖かった。
なぜなら、ふんふん頷いているだけの自分がまな板の上の鯉でしかないと思ったから。
というのも、彼はすべてのハンドに対して確率を30の後半%~といったり、50%以上あるので絶対攻めるべきですねというから。
一体どれだけ確率と向き合えば、こんなすぐ計算できるのかと。
そして、必ず、何度も、長期的に見て勝つために、当たり前のことを繰り返し言う。
確率が50%以上あるなら長期的に見てプラスです。期待値プラスの行動は続けるべきです。攻めないのもおかしい。コインフリップぐらいの確率をビビらない。トータルでみて勝ちましょう。
木原プロが確率の変化やプレーの変化に対して意見を述べるとき、どれだけ実践で打ち込んで、どれだけ研究を重ねてきたのか計り知れないと思わされた。
これがプロなのかと。
今まで将棋のプロと戦ったり、麻雀のプロと接したことなどなかった。
だから、プロとして、勝負を何年も続けている人と初めて会って衝撃的だった。
修羅場をくぐり抜けて、何度もバットビートを食らってもへこたれず、幾度のダウンスイングも乗り越えて来て勝ち続ける人の言葉は、重い。
投資のプロに会ったことはある。
しかし、その時は自分にその凄さが分かっていなかった。
分かったつもりだった。
でも、それはただ日本語として分かっているに過ぎなかった。
分かりやすく説明してくれるから、深みを感じ取れる自分がいなかったのである。
損して、勝てない期間が長くなって、本気で悩んで、やめようと思った経験をした今の自分だからこそ分かるものがある。